廃棄物の削減
コスモエネルギーグループは、事業活動のすべての段階において、水やエネルギー等の資源、廃棄物の削減、再利用および再資源化(リサイクル)に取り組み、資源の有効利用を図ることをめざしています。また、廃棄物については自主目標を設定し、発生量を抑制するとともに再資源化を推進しています。
コスモ石油グループ(コスモ石油、コスモ松山石油、北斗興業)では、連結中期サステナビリティ計画において、2022年度グループ全体の最終処分率を、石油連盟における廃棄物抑制・リサイクル対策の目標値1%以下を上回る、0.3%以下と設定して、廃棄物の削減に継続して取り組んでいます。
2022年度の当社グループ全体の廃棄物発生量は156,011t、再資源化量は40,629t、最終処分量は218tで、最終処分率は0.14%となり目標を達成しました。
コスモエンジニアリングでは2018年度より管理対象を「建設リサイクル推進計画2014(国土交通省)」の対象品目に絞ったうえで、最終処分率の目標値を15%未満から4%未満に下げて取り組みを進めています。建設、請負工事の内容により建設系廃棄物の種類や発生量が変動するため、最終処分率は比較的高くなりますが、解体時に発生するがれき・金属・ガラスなどは分別して、廃棄物を削減しています。なお、2021年度より、再資源化への努力は継続しつつ、再資源化ができない材質(海外製FRP:繊維強化プラスチック)や油汚れ・破損があり、仕分けが困難なものであるため、「汚泥」「建設混合廃棄物(安定型)」「建設混合廃棄物(管理型)」を対象から除外しています。
産業廃棄物の発生量・再資源化量・最終処分率
(単位:t)
2022年度目標 | 2022年度実績 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
最終処分率 | 発生量 | 再資源化量 | 最終処分量 | 再資源化率 | 最終処分率 | |
コスモ石油 | <0.3% | 59,570 | 18,189 | 14 | 30.5 | 0.02 |
コスモエンジニアリング | <4% | 3,427 | 3,427 | 0 | 100 | 0.00 |
コスモ石油ルブリカンツ | <1% | 813 | 805 | 2 | 99.0 | 0.27 |
北斗興業 | <1% | 7,158 | 7,116 | 4 | 99.4 | 0.05 |
コスモ松山石油 | <1% | 608 | 608 | 0 | 100 | 0.04 |
丸善石油化学 | <1% | 88,589 | 14,657 | 183 | 16.5 | 0.21 |
その他グループ会社 | - | 85 | 59 | 18 | 69.4 | 21.5 |
グループ合計 | <0.3% | 160,251 | 44,862 | 221 | 28.0 | 0.14 |
水リスク
当社事業と水ストレスについて
当グループは、WRI(World Resources Institute )の水リスク評価ツール「AQUEDUCT」によれば、2023年7月現在、水ストレスの高い地域での操業は行っていません。
渇水リスク
当グループの事業所は、工業用水が比較的豊富な地域に立地しています。製油所単位では、取水制限となるリスクはありますが、経営に影響があるリスクは小さいと考えています。各製油所での工業用水は、契約使用量の範囲を使用量の目安とし、リサイクル水も活用しています。
水量過多のリスク
当グループの事業所では、台風・ゲリラ豪雨等における排水のリスク評価を行い、急激な豪雨に耐えうる排水機能を維持できるよう、設備の補修を計画的に行っています。津波のリスクについても、リスク評価を行い、主要な設備に問題がないことを確認しております。また、津波の想定値に合わせ、護岸桟橋の強化を進めています。
取水量、排水量、水使用量
当社グループの事業活動で使用する取水量は、水の89%は海水を使用しています。全淡水使用量のうち、日本国内の使用割合がほとんどで、99%を占めています。
国内事業所において、冷却用、洗浄用、ボイラー給水用として、2022年度の取水量合計は560,447 千t で、内訳は海水498,295t(89%)、工業用水61,434t(11%)、公共用水241t(0.04%)、477tt(0.09%)となっています。
各製油所・工場では、水の回収・再利用など効率的なリサイクル水の利用に取り組んでいます。
海外においても、海水利用がほとんどで、原油生産に伴う随伴水は全量を地下水域に圧入して戻しています。
国内事業所の取水量、排水量、水使用量は、ESGデータ集をご参照ください。
排水対策(排水量・水質汚濁防止)
当社グループの製油所・工場で使用する水は、海水は冷却水として使用後、海へ放流し、洗浄用等事業プロセスで使用した水は、規制値より厳しい管理値を定めて適切に処理し、環境負荷を最小化して排出しています。排水の規制値は日量で定められており、万が一規制値を超過した場合は、行政へ報告をするとともに、速やかに規制値を下回るよう対策を講じています。