新たにエベレスト街道での活動をスタート!
村人たちが力を合わせて苗木を植林しました。
プロジェクトパートナー:認定特定非営利活動法人 ピーク・エイド
プロジェクトの目的
現地住民とともに持続利用可能な森林をつくり、森林環境の保全と住民の生活向上を図る。
背景とプロジェクト概要
ヒマラヤ山脈のひとつ「マナスル峰」は、日本人が世界ではじめて登頂に成功したことで「ジャパニーズ・マウンテン」とも呼ばれています。しかし、その麓に位置するサマ村は、過度な森林伐採によって荒れ果てた状態に。そこで、この村の森林を再生させるプログラムがはじまりました。植物の成長が遅い寒冷地での森林再生には、かなりの時間と労力が必要なため、根気のいる作業になります。また、新たにエベレスト街道沿いの村での植林プロジェクトにも着手。近年は、氷河湖の融解による水害や土砂崩れなどにより、この地域の人々は幾度となく生活を脅かされており、森林環境の保全及び多様性が求められています。エコ基金では、植林による活動はもちろん、現地の方々への環境教育を重視し、環境意識も育むことで、将来的には支援なしでも森林の管理ができることをめざしています。
2022年度 プロジェクトレポート!
野口健さんも現地入り。世界から注目される街道を緑豊かに。
ネパールのサマ村で、長年取り組んできた森林再生のための活動経験を活かし、2022年度からは緑豊かなエベレスト街道を取り戻す活動が加わりました。この地では観光客や登山客の寄付金にも支えられて植林活動が続けられてきましたが、コロナ禍で登山客が減少したことが影響して以前のような規模での継続が困難になっていたため、実施団体が協力して活動を進めていくことになりました。4月にネパール入りした野口健さんと現地スタッフとの念入りな打ち合わせを経て、6月にはさっそく25名の村人たちがモミやシラカバの苗木を植林しました。また、住民や自治体に植林の意義を理解してもらうために、活動団体のロゴ入りTシャツを着用したスタッフが、小冊子を配布する活動にも取り組んでいます。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
エベレスト街道での植林 2,000本
サマ村での植林は順調に進み、プロジェクト初期に植えた苗木も大きく成長しています。
サマ村では、2015年から継続的に植林を行っています。今回は、チベット仏教の僧侶であるラマたちが植林活動の成功を祈願するとともに、自らの手で苗木を植えることができました。これは、現地の人たちへの啓発にもつながる出来事といえるでしょう。そして夏以降は、木々の生育調査や管理に力を入れました。種類によって育ち方の差はあるものの、マツ、モミ、カイヅカイブキなどが順調に根付くことができており、現在は80%を超える活着率を記録。標高3,600メートルという樹木にとってはきびしい環境ではありますが、かつてのような自然豊かな森を取り戻すための努力が続けられています。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
植林した苗木の管理 45,000本