COSMO

南太平洋諸国支援(キリバス共和国)

現地の青年たちで植林チームを結成。
目標を上回る植林が実現。

キリバス共和国

プロジェクトパートナー:特定非営利活動法人 国際マングローブ生態系協会(ISME)

プロジェクトの目的

海岸侵食の軽減と高波や高潮等の自然災害を緩和させる。

背景とプロジェクト概要

赤道直下にあるキリバス共和国は、サンゴ礁でできた小さな島からなる島しょ国です。この人口10万人ほどの国は海抜がとても低く、現在、地球温暖化による海水面の上昇の影響を真っ先に受けています。海岸線が侵食されると、住宅が浸水したり、井戸水に海水が流入したりするなどの問題が発生する事態に。そんな現状から暮らしを守るために、現地の人たちと力を合わせてマングローブの植林を進めています。同時にキリバスの関係機関(環境・国土・農業開発省)の担当者に植林とその後の管理技術を指導するとともに、子どもたちのエコの心を育んでいます。

2022年度 プロジェクトレポート!

マングローブのように、キリバスの環境意識もたくましく育ってきました。

 

2022年度も、キリバスのタラワ環礁にあるアナナウコーズウェイで、侵食を防ぐためにマングローブを植林。当初は日本人の専門家が渡航して陣頭指揮にあたる予定でしたが、日本ほど医療体制の整っていないキリバスでは依然としてきびしい入国制限のために実現できませんでした。そんな困難な状況でしたが、5月にはこれまで植林活動に参加していた地元の若者たちだけでマングローブの苗木を植林しました。彼らの熱意と行動力で、プロジェクトを停滞させることなく進めることができ、これまでの活動が地域に根づいてきたことを感じられる1年でした。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
マングローブの植林(上期) 5,922本

写真1

2022年度は、専門家の渡航を要する現地調査はきびしい状況でしたが、その分現地で植林地を広げて活動をしました。

 

日本人コーディネーターがキリバスに入国できるようになってからは、秋以降の計画を少しだけ見直して植林を進めることに。当初は2回の予定だったところを5回に増やして実施。その結果、下期だけで6,571本、年間では12,493本のマングローブを海岸線に植えることができました。2022年度はまだまだ自由に渡航ができず、専門家の指導を要するマングローブの炭素蓄積量を測る技術移転や、人材育成は中止せざるを得ず、依然としてきびしい状況です。しかしながら、植林地を広げられたことが、将来の技術移転や人材育成を進める土台として活かされていくことが期待されます。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
マングローブの植林(下期) 6,571本

写真2