COSMO

熱帯雨林保全(パプアニューギニア)

定置型有機農業をさらに進めるため、肥料づくりや稲作に力を入れるとともに、熱帯雨林と共存するコミュニティを育成。

パプアニューギニア

プロジェクトパートナー:

公益財団法人 オイスカ

プロジェクトの目的

熱帯雨林を保全しながら、地域住民の経済的な自立をめざす。

背景とプロジェクト概要

この国には、かねてより世界的にも価値のある原生林が広がっていました。しかし近年、焼畑農業のさらなる拡大や開発業者による森林伐採、そしてオイルパームプランテーションの急速な進行によって森林面積が減少しています。その根本的な問題のひとつは、生活の苦しい現地の人たちが現金収入を得るために、森林を業者へ売却してしまうことにありました。そこで、このプロジェクトでは定置型有機農業の技術指導をすると同時に、農産物などを使用した地場産業の育成も促進。環境保全と経済力アップの両立をめざしています。また、この取り組みを通じて、現地のリーダー育成にも貢献しています。

2024年度 プロジェクトレポート!

有機農業用資材の商品化と販売が実現し

今後の自立した活動に結び付くことが期待されます。

 

住民が生活の苦しさから森林を伐採業者に売却してしまう問題を解決するため、定置型有機農業の技術指導と地場産業の育成を続けてきました。地元で調達できる資材を活用した肥料や虫除け剤などは商品化して販売できるところまで育ちました。

稲作指導については乾季が厳しかったため、種もみの確保などを中心に臨機応変に対応しました。また、農村の生活向上のために特に重視してきた女性のエンパワーメントでは、バンズ焼きなどの通常の研修に加えて、今後を見据えた指導員育成にも注力しました。COSMOエコ基金による支援は今年度で終了となりますが、環境保全と経済的自立の両立について多くの学びが示されました。

土作り資材・病虫害防除資材の製造 各200袋

稲作栽培指導参加者 各24農家

 

※本プロジェクトは2024年度に完了いたしました

写真1

写真2

年度別月次レポート

2025年2月の進捗報告

2月は農業研修、女性エンパワーメント研修、ピーナッツ加工研修、植林などを実施しました。助成事業としてはここで一旦完了となりますが、これまで実施した様々な活動を通じて熱帯林の保全と生計向上の土台作り、またそれに寄与する資材の開発や現地人材の育成を行うことができました。これまで長い間ご支援いただき本当にありがとうございました。

2025年1月の進捗報告

1月は、野菜の育苗並びに管理と農家への供給、元服役者農業支援、カカオ苗の植林などを実施しました。野菜の育苗ではオイスカで開発した腐葉土資材の効果が良く出ており、よい野菜ができていると農家からも好評です。カカオの植林では乾季の実施となったので十分な水やりをし、それに加えて育苗でも使用した腐葉土資材を混ぜて定植を実施しました。

2024年12月の進捗報告

12月は野菜の育苗と農家への配布、有機竹炭資材作成、元服役者への養鶏指導、手作り石鹸製品化などを実施しました。竹炭は作成が比較的容易で防虫などに効果を発揮します。養鶏指導では雛の支給とともに方法を指導。雛は購入後2週間が非常に大事な期間で成果を大きく左右しますが、参加者は指導をよく理解していて雛もすくすく成長しています。

2024年11月の進捗報告

11月は有機資材製品化や農業指導などを実施しました。有機農業指導では地元農家の他、職業訓練校の生徒やキリスト教会からの要請を受けて宣教師への技術指導も行いました。特に宣教師はみな農村部に派遣されているため、現地にあるものを活用した持続可能な農業手法の普及に貢献してくれることを期待しています。

2024年10月の進捗報告

10月28日に、農業普及の一環として、農園用の資材収集(腐葉土、粘土)や野菜の育苗、管理を実施しました。またこれまで住民に対して行ってきたピーナッツ加工研修の発展として、製品の商品化に向けた動きを進めています。市場で販売できる製品とすることで、修めた技術を自家消費だけでなく生計向上の一助とすることができるようになります。


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