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学ぶ、守る、つなぐ、琵琶湖の水(滋賀)

琵琶湖で波力ポンプの実証実験を行い、
上下循環の低下を緩和する効率的な手法の開発に向け研究を重ねています。

滋賀県

プロジェクトパートナー:認定特定非営利活動法人 びわ湖トラスト

プロジェクトの目的

琵琶湖という恵まれた大自然の環境を活用し、さまざまな実証実験に取り組み、大人も子どもも世代を超えて多くの人々が自由に議論をし、実験ができる場を継続してつくることにより、地球温暖化の影響を軽減することをめざしている。

背景とプロジェクト概要

日本最大の湖である琵琶湖には、年間7,900万kWhという太陽エネルギーが注がれています。これを滋賀県で一年間に使用される電力量に換算すると60倍です。しかし地球温暖化の影響で、1990年から琵琶湖の水温が急激に上昇。2019年の冬には、「琵琶湖の深呼吸※」と呼ばれる水温変化による湖水の循環現象がストップしてしまいました。このプロジェクトでは、次世代を担うジュニア世代とともに、この問題に対する意識を高め、表層水と深層水の循環を促進する方法を考え、その中から最適な方法を国内外に提案していきます。そして最終的には、水面温度を1℃低下させるほか、表水層の一次生産を10%増加、さらには深水層の溶存酸素濃度を1ppm回復させることをめざしています。
※酸素を多く含んだ湖面近くの水と湖底の水が入れ替わる自然現象。

2022年度 プロジェクトレポート!

琵琶湖のエネルギーを活用し、湖水の上下循環を促進するプロジェクト。

 

本来冬場は、水温が安定する深層水に比べて、冷え込みの影響を受けやすい表層水は水温が低くなります。この温度の違いにより水の上下循環が起こり、酸素が深層まで行き届いていました。しかし地球温暖化の影響で、循環が起こりにくくなる問題が日常化しています。びわ湖トラストが実施しているジュニアドクター育成塾の参加メンバーは、先生たちの指導のもと太陽光・風・波という自然エネルギーを活用したポンプを使い、実用化に向けた屋外実験をくり返しました。これは長期データを収集して上下循環の計算を行うなど、かなりハイレベルなもの。大人と子どもがともに考え、実証実験を行うことによって琵琶湖の大きなエネルギーを活用した、世界的にも貴重な実験結果が得られました。今後はシステムのさらなる最適化を進めて精度を高めていく予定です。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
小中高生の実証実験への参加者 35名

写真1

自律型ソーラーボートの競技会では、なんと優勝という好成績に!

 

以前に製作したソーラーボートに加え、新たに1艇を製作して競技会での入賞をめざしました。滋賀県近郊の小中学生が自律航行に必要なプログラミングをし、ソーラーボートを組み立てます。8月には2泊3日の合宿をするなど万全の体制で、いざ本番へ。見事に優勝と3位という好成績を残すことができました。さらに秋以降は、琵琶湖で発生した風や波のエネルギーを計算してマップを作製し、どの場所で波力エネルギーが高いのかを特定することに成功。これは2023年度以降にも役立つデータになりそうです。ソーラーボートを通じた体験は、きっと子どもたちが海や湖のエネルギー問題を考えるきっかけになってくれるでしょう。
※適切な感染対策を講じたうえで実施しております。
ソーラーボート製作参加者 59名

写真2