COSMO

担当役員メッセージ

サステナブル経営の本格始動 

第6次連結中期経営計画においては、サステナブル経営を本格的に始動させるため、サステナビリティ推進部を設置し、非財務に関する意思決定機関であるサステナビリティ戦略会議を立ち上げるなど、体制面から取り組んでまいりました。社長を議長とするこのサステナビリティ戦略会議は、2022年度は計5回開催し、ESGに関するさまざまなトピックを討議しました。

そのひとつが理念体系の整備です。当社グループは、20年以上前からグループ理念に掲げる持続的発展(サステナビリティ)を企業経営の中心におき、環境を重視した経営を進めてきた歴史があります。このグループ理念に基づく持続的な価値向上と発展の追求は、当社グループにおけるサステナビリティの根幹に他なりません。サステナビリティ戦略会議においては、グループ理念に基づく理念体系の再整備をはじめ、内部統制システムの見直し等を着実に進めてまいりました。

サステナブル経営の進化 

前中計においては、中計期間中に特定したマテリアリティに対し、あるべき姿からバックキャストしてKPIを設定し、取り組みのPDCAを回してきました。2022年度の実績からは、その評価を役員報酬に連動させるなど、運用面でもサステナブル経営を進化させてきました。

第7次連結中期経営計画のスタートに際しては、2年間運用してきたマテリアリティは現状の課題認識とギャップが生じているという状況を踏まえ、より実効的な取り組みを推進すべく、2023年4月にマテリアリティの見直しを実施しました。 持続的な価値創造のための3つのマテリアリティと、事業継続の基盤となる5つのマテリアリティをサステナビリティ関連の重要課題として特定しました。マテリアリティごとに設定した各非財務KPIについては、達成状況だけでなく、環境変化を踏まえた進捗の解析や、目標の妥当性検討も含めて、サステナビリティ戦略会議でしっかりとレビューしていきます。

2050年カーボンネットゼロの実現に向けて

気候変動に対する危機感が高まり、世界的に脱炭素化が加速する中、当社グループは2021年5月に、グループ事業から排出する温室効果ガスを2050年までにネットゼロとするカーボンネットゼロ宣言を発表しました。併せて、最重要マテリアリティとして「気候変動対策」を挙げ、グループ全体で取り組む重要課題としてKPIを設定しています。

第7次中計の発表に際しては、カーボンネットゼロの対象をサプライチェーンまで拡大し、スコープ3も含むカーボンネットゼロをめざすと宣言しました。ネットゼロを実現するためには、経営自体のトランスフォーメーションが重要です。そこで、第7次中計においては、戦略のひとつとしてグリーン・トランスフォーメーションを掲げるとともに、事業戦略における脱炭素への貢献度も表しています。第7次中計において、カーボンネットゼロに向け、グループ一丸となって挑戦してまいります。 

ステークホルダーエンゲージメント 

昨年度は投資家の皆さまに対しESGラージミーティングを開催するなど、サステナビリティの領域において積極的な対話、および情報開示に取り組んでまいりました。不確実性の高まる昨今においては、サステナブル経営は経営のレジリエンスを高めるために重要な取り組みであると考えています。持続的な企業価値の向上を目指し、ステークホルダーの皆さまの声に耳を傾け、対話や協働を重ね、社会と当社グループの持続的成長に取り組むことで、皆さまの期待に応えてまいります。